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March 15, 2011

放射線のこと

Facebookのノートに記載した文章ですが、見ることができないという報告がありましたのでBlogに転記します。


東北関東の震災によってダメージを受けた福島原子力発電所。
その報道の中に「被爆」という文言が多く含まれるようになってきた。
第二次世界大戦以降「被爆」という言葉には世界一敏感な国民と言ってよい日本人。
案の定、マスコミをはじめ国民は過剰に反応している。
そこで、放射線の専門的知識を有するもの(?)として、少しだけ被爆について書こうと思う。

まず、テレビ報道でも言われていることであるが、普通に生活しているだけでも放射線被曝は存在する。
宇宙線だったり、岩石だったり、はては蛍光灯、ブラウン管テレビからだって微量の被爆は存在する。
それらを総称して自然放射線というが、それが年間およそ1.5mSv(ミリシーベルト)。
その他に医療被曝と言われる病院などで検査として行われる行為で平均2mSv。
合計で3.5mSv程度は平均値として被爆している訳だ。

今回のテレビ報道ではmSvの1000分の1であるμSv(マイクロシーベルト)が多用されているので
被曝量が多く感じるが、1000μSvが1mSvであることを考えると、原発からの漏洩はそれほどたいした量ではなかった。ただし、問題は自然被爆の量が年間積算量であるのに対して事故による漏洩線量は1時間あたりの量であるということ。単に数字を比べるだけではいけない。
参考までに、電離放射線障害防止規則という法律の定める年間の許容線量は50mSv。(性別や身体の部分によって細かく定められているが全身被爆というくくりでの話)

ところが、本日(2011.03.15)福島第一原子力発電所の正門付近で400mSvという桁違いの数値を計測してたいしたことのない量とは言っていられなくなった。
1回での全身被爆では200mSvで身体に異常を生じ、500mSvでは白血球(リンパ球)の減少、700mSvで致死という生命にかかわる数値を計測したと言う報道があった。

それ以降は計測値は低下し安定しているようだが、瞬時とはいえ大量の放射性物質を大気中に放出したことに間違いはない。では、これらの放射性物質はどうなるのか・・・といえば大気に混じって拡散する。
拡散と言うくらいであるので、濃度は可及的に低濃度化するが、大気に混じることに変わりはない。
その放射性物質が衣服や毛髪などに付着すれば被爆と言うことになるが、ここで被爆には大きく二種類あることを知っておかねばならない。この衣服や毛髪などに付着することを外部被爆という。外部被爆は除染といって洗い流すことが可能だが、もう一種類の内部被爆というのが問題となる。主に呼吸することで体内に取り込まれた放射性物質は体内に留まり放射線を放出する。つまりずっと被爆をしている状態を続けるということになる。
であるので、できるだけマスクなどの措置を講じて放射性物質を取り込まないようにする手だてが必須となる。
特に原子炉での事故で放出される放射性物質の代表としてCs(セシウム)がある。
放射性物質には半減期という観念があり、発生する放射線の量が半分に減衰するまでの時間を示すものである。医療の中で検査などに利用するTc(テクネシウム)などはその時間が約6時間と短いが、Csの場合は30年と格段に長いものとなる。したがって内部被曝してしまうと強いエネルギーのまま長期間被爆することになる。

現状では、身体に著明な異常を生ずるレベルではなく、普通の生活が可能であるが、さらに大量の放射性物質の拡散が確認された場合には風向きによって特に内部被爆を防御する心構えが必要となる。

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