自動車オークション
趣味であるフライフィッシング、これからの時期のフィールドは、だんだんと「沢」と呼ばれる山岳渓流に変わっていく。
昨年の秋、そういった山岳渓流に単独釣行した折、アクセスのため愛車で林道をゆっくりと登っていたところ、床下で鈍い音が・・・、車から降りて下をのぞき込んだところ、轍をタイヤがトレースしているのはよいのだが、道路中央の盛り上がりが、車の下部にあるマフラーを下から押し上げているではないか。 林道はその先も轍の深さを増し、愛車の前進を拒んでいる。
仕方なく、来た道を戻ることにしたのだが、車幅=道幅といった林道である。 切り返しでUターンなどできるはずもなく、バックで数百メートルを戻るしかない。 ところが、登ってくるのさえ苦労した林道である。 とにかく崖から落ちないことだけを念頭に、たった数百メートルを1時間以上かけて戻った。
それ以来、林道を走るためにだけというより、釣り場にアクセスするだけの車が欲しくってしょうがない。
インターネットで中古車を検索したり、ネットオークションで価格調査をしたりと、購入を検討するが、なかなか予算に合う車が見つからない。
なんと言っても、目的が目的だけに、家計からの援助は期待できず、へそくり&小遣いから金策をしないとならないのだ。
そんな折、ガソリンを入れに立ち寄ったスタンドの事務所に、中古車の写真が壁面いっぱいに貼られているのが目についた。
近寄ってみると、それらの写真は、そのスタンドが仲介した「自動車オークション」でユーザーが購入した車の写真。 表示されている購入価格は、相場といわれるものより相当安いようだ。 じっと眺めていると、店員から声を掛けられた。 現在の状況というか心境をぶちまけると、相談に乗ってくれるという。
車が欲しくてしょうがない人間と、売りたくてしょうがない人間の話し合いである。 当然ながら話はトントン拍子に進み、さっそく明日開催されるという「自動車オークション」に参加を依頼してしまった。
支払限度額を75万円に設定。 最近の相場や落札価格を調べる限りなんとか購入できそうな金額である。
オークション当日の今日、午前中に実車の下見をした人間が第一報をくれた。
「スゴク程度の良い車デスッ!」
「ヨシヨシ頼んだよぉ」
こんな会話が交わされ、午後に控える入札気分がいやが上にも盛り上がる。
ところが、午後5時になっても結果報告がやってこない。 ようやく空が暗くなる頃、結果がもたらされた。
「ダメでした・・・」
まあ、相手のあることだからしょうがないのは、十分理解できるのだが、それにしても高価すぎやしないか「人気のジムニー君」 平成12年、50000km走行で84万円とは。





